キメラ サイコロジー１２

　　キメラ　サイコロジー１２

　その音を聞き仲間が駆けつける

　網を用意する仲間　

　僕はそれを横目にいっそう緊張感が高鳴る

　バトルポイントは岸きわ　

　だがライギョのスタミナを落とさなくては上げづらい　
　
　暴れるライギョ　ここが一番ばれやすい（魚が逃げる事）

　さらに岸は少し高い　この場合では　一気に岸に引き抜けない
　確実に網が必要だ

　僕は　ライギョのスタミナを減らしながら岸を横へとずれて行った
　出来るだけ水草から遠ざけて網が使えるポイントに誘導したいからだ
　
　案の定　水面に見える魚はでかい７０ｃｍを超えている

　騒ぎ出す仲間達　あともう少しだ

　だが思いもよらない展開が起きた　僕の腕の力がなくなりかけてきた
　額から　とめどなく汗が流れ落ちる　

　・・・・どうしよう

　そして　僕の力はゼロになり竿先が下がった

　もう　ダメだ

　その時　仲間が僕の竿を持った

　まだだ　竿は俺が持つ　早く巻け

　ブルブル　僕の全身が震える　僕は一人じゃない

　僕の体に伝わってくる友達の精密な力加減

　きっと　この時　強すぎても弱すぎても魚は　ばれていたっだろう

　そんな駆け引きが続く中
　気がつくと僕達は　このやり取りになれ一つになっていた

　もう友達の動きを予測しなくても勝手に思いどうりに動ける
　それは友達がちゃんと合してくれる証拠だ

　・・・ありがとう　

　僕は　心の中でつぶやいた

　色んな思いや行動は今日の一本目になった
　サイズを図ると　やはり７０オーバーの７６ｃｍ

　今日一本目の魚としては　まあまあのサイズだ
　
　つづく