ぴぴ2
ぴぴ2
ぴぴは たまに思いにふける時がある
何を考えているのだろう・・・・
私)ぴぴ 何を考えているんだい
ぴぴが反応し耳を立て つかつかと寄ってきた
そして私の足元をグーグー言いながら周っている
私)ぴぴ 何がしたいんだ
ぴぴ)別に何がしたい訳ではない
ただ体が勝手に動くんだ
君にも そんな経験があっただろ
若い頃 むきになりすぎた こだわった生き方やファッション
たいした理由もなく自転車で走り回った あの町
君は覚えていないのか
もしそうなら君にはガッカリだ
君が人生を振り返って 若い頃の自分の生き方やスタイルを見た時
今の大人になった君なら そこに意味を感じないかもしれない
きっと町で見かける学生や子供を見て やはり子供だと決めつけるだろう
でも幼かった子供の頃には そんな事 考えないで遊んだだろ
ただ精一杯 何かを求めていたはず
きっと 疑う事よりも ルールよりも 理由などないとしても
自分に害する事でも
それは春から夏になり 野原一面を埋め尽くす花達と同じだよ
ただ精一杯 咲くんだ 理由なんか解らずに
あの時代 あの年齢 あの場所だったから出来た事
それが不幸な結果になったとしても
きっと大人になり あの時の事を思い出して馬鹿だったと
笑ってしまう事でも
あの時 大人になる前の幼い経験がなければ
後悔しただろう経験を君は忘れたのかい
正しい生き方 安全な生き方は出来る そして何もしなくても
必然と大人になる
でも私の世界も私の望むものも違うんだ
そこには大人も子供もない
すべての基準が残酷でしかない野生の世界で
食うか食われるかの世界だったからこそ
震え上がる様な生きた体験が出来たんだ
君にも分かってほしい
幼かった君が見つけた 冒険に満ちた心をわしづかみする様な世界を
傷ついたとしても決して終わる事のない好奇心を
僕にとって それがすべてで だから すべての物が行動が尊く見え
敬意を払い世界を美しく見せるんだ
私)そうか ぴぴは走りたいだけだんだな
ぴぴ)そうだ 走りたいんだ 邪魔しないでくれ
そしてニンジンをちょうだい
私)・・・・と ぴぴは思いにふけながら思っている様な気がした
ニ
ン
ジ
ン
ちょうだい