殺しの美学1 遺伝1
殺しの美学1 遺伝1
男は ひざをつき ゆっくりと床に倒れこんだ
倒れた男の後頭部から突き刺さるナイフが見える
そのナイフを回しこみ 脳をかき混ぜる
後頭部の頚椎には神経の束があり
刺されれば即死する
そして ナイフを回し込み追加のダメージを与える
音もなく出血も最小限 痕跡も少ない
実戦の中で音もなく行われた仕事は
いくども経験をなした達人のなせる技である
私は何故 何かを殺すのか そして何かを殺すために技を磨くのか・・・・
私は腹が減ったら何かを殺し食べる 虫がいたら害虫として殺す
がんばった結果 誰かがリストラにあい その人が死ぬ
戦争や死刑もある 地球も殺そうとしている
どうやら私たちには 殺しを止められない理由がありそうだ
私達の中に 死の遺伝子がある事を知っているだろうか
死の遺伝子とは オタマジャクシがカエルに変身する時に
尻尾の細胞が ある時になったら きちんと死ぬようになっている
だから尻尾はなくなる
尻尾は退化してなくなった訳ではない
殺す情報を与え 尾っぽを殺しているのである
死の遺伝子とは個体が変化する際 いらない部分を
切り離し除去していく権利を持っている
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Category: 殺しの美学
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