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いきものがかり1

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  いきものがかり1

 ポッポッと アスファルトに雨あと
 夕立かなと空を覗き込む二人

 今日は 雨マーク付いてないはずなんだけど・・・
 いいじゃない ちょっと涼しくなるよ
 軒先で雨宿りしよー 駆け出す二人

 ねぇねぇ あれ見て 私達と同じだ
 あそこで猫も雨宿りしてる
 ・・・・あぁ そうだね

 この時 実は彼女は猫を見ていない
 
 小動物幻視

 小動物幻視とは ミミズが壁をはいずる ウジが体にわくなどの
 動物系の幻覚を見る事
 ほかにも人 物 霊など色々な幻覚がある

 彼女にとって幻覚も現実も一緒で 
 いつから幻覚を見る様になったのかは解らないままだった


 イラク

 まずはブレット(弾丸)を使い静かに番犬を処理する
 倒れこむ番犬

 ・・・・番犬に違和感を感じ おもむろに近づいてくる少年兵

 そこへ ヘッドショットが決まる

 音速で飛ぶラプアマグナム弾は少年兵の頭を 粉々に破壊する
 これは音を発生する部分を破壊し 仲間に合図を送らせない配慮だ
 
 狙撃による首が切断されたかの様な切り口の死体
 その少年兵の完成された死体を横目にスイッチが入る

 部隊突入
 刃物の上を歩く様なストレス 息をするにも苦しい状況
 進まないと終わらないジレンマ 

 そこへ解放される快楽に似た殺意
 
 建物内には 武器を持っていない見張り役の親子がいた

 その親子が大声を上げると同時に処理
 これから激しい銃撃戦が始まる

 部隊は目を見開き体制を整える
 張り詰める空気の中 自分の前を堂々と横切る一匹の猫がいた

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いきものがかり2

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  いきものがかり2

 猫とは幻視状態に良く見られる動物
 自由 気まま 女性を象徴する
 
 壊れて行く精神と壊そうとする精神
 逃げたい 殺したい 帰りたい 逃げられない
 せめぎ合う心を統一するのは難しい
 そして そこにほころびが入ると 肉体が物理的に死ぬ様に
 心も物理的に死んで行く

 幻覚が見えるのは精神が壊れてしまったからではない
 肉体が これ以上進むなとメッセージを送り
 心を守ろうとしている

 必死で抵抗する肉体 
 すべては相対的で それがおぞましいほど死が近くなる

 つづく

いきものがかり3

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  いきものがかり3
 
 人間の過ちは死ぬことだ
 死という代償は 簡単に心を破壊する

 その傷口からあふれ出す映像は 優しく いたわりに満ち
 確実に心を破壊して行く

 死とは恐怖 死とは絶対 死とは悪魔
 
 精神世界とは影 暗く 永遠に暗い黒いものが住む世界
 その世界から死に対抗するために心が用意した幻想
 
 彼女が壊れて行く

 疲労に満ちる彼氏 不安に満ちながら今日は一日晴れとつぶやく
 かすかに吹く風 湖畔のほとりを歩きながら
 大事な休日を過ごしている
 水辺に写る涼やかで綺麗な彼女
 
 ・・・・でも 何かと話している

 怖い 不安がよぎる

 でも それではダメだ 話をしなきゃ

 ・・・・楽しそうだな 何と話しているんだ

 ?・・・・私 何も話してないよ

 ・・・・

 つづく

いきものがかり4

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  いきものがかり4

 飛びつくように銃を手にし 口にくわえこむ

 ハァ ハァ ハァ ハァ
 肩を切るほどの激しい息遣い

 過呼吸に似た この状態が事の重大性を物語る

 こぼれ落ちる汗 見開いた目
 今にも銃の引き金を引きそうな状態

 騒ぎを聞きつけ仲間達が集まってくる

 ・・・・お前 何やってるんだ
 一瞬に その場が凍りつく
 
 そして周りの者は自分のやってきた事の重大さを再認識する 
 俺達は間違っていないし俺はあんな事にはならない
 では 何で一定の確率でこんな奴が出るのか
 頭に疑問を浮かべ動揺しながら自分たちの現実を見るしかない
 
 ベレッタをくわえ込む男 今にも引き金を引きそうだ

 ハァ ハァ ハァ ハァ

 戸惑う仲間達

 ・・・・落ち着け

 でも 男は仲間の問いかけに反応する事はない

 ハァ ハァ ハァ ハァ

 彼は この時 幻覚を見ていた
 そして 優しく素敵な幻想は 彼に死ぬ勇気を与えていた

 いな では何故 すぐに引き金を引かないのか
 何故 人の集まるこの場所を選んだのか・・・・
 決定的にこの男に欠けているものがある

 それを周りは知っている
 ここでは 自殺が一定の確率で起こるから

 悪夢から救ってやりたい

 こいつを導こう 

 殺したい こいつは邪魔者

 失敗作 敵
 
 周りの意識を感じながら 男は決断する

 つづく

いきものがかり5

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  いきものがかり5

 ついに 来るべき時が来た
 病院に運ばれながら
 のた打ち回り もがく彼女
 
 ダムが決壊した様に逃げ惑う意識
 過去 未来 肉体 心 記憶 力のすべてを使い もがき苦しむ
 そして 最後の扉にすがりつき最後の扉を開く
 そして そこから得体のしれない何かが顔をのぞかせる

 想像を絶する激痛

 生きたいと思うほど 正当化しようと思うほど
 相対的に存在しなくては行けない死
 死が近づいている


 寿命以外にも死は存在する
 その一つにプラセボ効果がある
 プラセボ効果とは思い込み効果 

 医師が目隠しをして横たわった死刑囚の
 手首と足首にメスをあてがった
 しかし実際は医師はメスをあてただけで切ってはいなかった
 そして傷口にあたる場所には ゆっくりと水滴が落とした
 すると死刑囚はそれを血だと思い込み数時間後
 多量の血が流れていると思いこんで死亡してしまった

 肉体と精神はリンクしている以上 思うだけでも肉体に
 影響を与えないと行けない 

 意識のクオリア

 現実に存在する物質と記憶の中にある物質は
 平等に等価の価値を持っていないと行けない

 つづく

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